Advance Step臨床研修修了〜外科専門医取得まで
【3年目】大学病院での勤務
上部消化管、下部消化管、肝胆膵 または 乳腺を3-4ヶ月毎にローテートすることで、それぞれの領域の基本的な知識の取得を目標とします。
その一方で、鼡径ヘルニア、ラパコレ、といった手術手技の基本的なテクニックの獲得を目標とします。
<3年目先輩医師より>
充実したサポートの中で、たくさんの症例を経験できた1年間
学生実習のころから、第一外科の雰囲気や指導熱心な先生方、幅広い診療内容に惹かれ、消化器外科を志していました。
外科というと、一人前になれるのが遅い、最初は手術をさせてもらえない、でも仕事は多く忙しい、といったイメージがあるのではないでしょうか。正直、自分も学生の頃は、手術なんてさせてもらえるのは何年もたってからだろうと思っていました。
外科というと、一人前になれるのが遅い、最初は手術をさせてもらえない、でも仕事は多く忙しい、といったイメージがあるのではないでしょうか。正直、自分も学生の頃は、手術なんてさせてもらえるのは何年もたってからだろうと思っていました。
後期研修 3年目(大学研修)を終えて:松中先生
不安がやりがいや意欲へ変わった
私は迷いに迷った末、外科への入局を決めました。
当初不安の方が大きかったですが、何もわからない自分に先輩方から手取り足とりご指導をいただき、不安からもっと多くのことを吸収したいという意欲に変わっていく1年間でした。
良性疾患から悪性疾患、急性期からターミナルまで幅広く患者さんの治療にあたりました。自分の無力さやプレッシャーを感じる場面も多々ありますが、そういった経験がやりがいに繋がり、充実した毎日を送っています。
外科というと、キツいし女医が続けていけるのかと、、、私もそうでした。しかし、マイナスのイメージだけで選択肢から外してしまうのはもったいないと、外科医として働き始めて非常にやりがいを感じます。少しでも興味がある方、お待ちしています。
後期研修 3年目(大学研修)を終えて:坂本聡子先生
【4年目】一般病院(中規模病院)での勤務
大学で学んだ知識・技術を持って、一般病院での勤務を行います。豊富な症例数のある中規模病院以上の病院が4年目の勤務地となります。「主治医」を多数経験する事で、責任感のある医師の育成を目標とします。悪性疾患手術、中難度手術の経験を目標とします。
【5・6年目】大学病院での勤務
3、4年目を経験した上で見る、specialistの手術は、これまでと見える景色が変わります。より高みを目指した研鑽の時期となります。また後輩(初期研修医や3年目)の指導を行うことで、自身のブラッシュアップを行います。
5年目:外科専門医予備試験 → 6年目:面接 となり、6年目終了時に外科専門医の獲得を目標とします。出産・育休などの事情を除き、当科では全員が6年目で外科専門医取得可能となっています。
<5年目先輩医師より>
さらに一歩前進できた1年間
私の場合、4年目に出張した病院で引き続き5年目の研修も行いました。1年間慣れ親しんだ病院で続けて仕事ができましたので、効率的な業務ができたと思います。
関連病院では腹部外科だけでなく、一般外科としての技術も習得します。外傷性血気胸のような胸部外傷や交通事故など、大学病院では救急部に搬送される疾患でもまず外科が対応します。必要となるのは全身検索であり1点でなく全体を見渡す視野が訓練されます。様々な外傷処置も必要となり、一般外科としての実技を身につけることが可能です。一般的な診療業務の他に検診業務も行われ、内視鏡検査の実績を積むこともできます。もちろん手術機会もあり、私の研修病院では緊急手術を中心に沢山の執刀経験を積むことができました。術後は全身状態に気を配りながら創傷管理、栄養管理を考えるのは大学と同様です。
外科医は全身を診る医者です。あらゆる検査手技を駆使して診断を行い、外来処置から手術治療まで行います。4年目に身に着けた知識技術を5年目に有意義に生かすことができたと感じています。
後期研修 5年目を終えて:椿先生
経験を積み、自身の判断に生かすということ
早いもので医者になって5年が過ぎ、このような振り返りの機会をいただきました。
4年目の一般病院勤務では手術を執刀することが多くなり、より主体的に考え学ぶことができました。また上下部内視鏡検査を行うこともあり、内科的な手技や疾患など消化器一般の知識も広く身につけることができました。5年目に大学に戻ると、より厳密なアセスメントが求められ、術前の状態からリスクを把握し術後は小さな変化を見逃さず早期に対策を講じることを学びました。また多数の全国学会発表を行い、疾患の理解を深めるとともに、日々の臨床の中で新しい発見がないか探求する気持ちも生まれました。
自ら判断する場面も増え、迷ったり不安になったり、恐ろしいこともありましたが、指導医の的確なアドバイスを受けて1つひとつ乗り越えていくと、また一歩前進して成長している実感がありました。
一人前の外科医への道のりは長いですが、信頼される外科医を目指し勉強の毎日です。
後期研修 5年目を終えて:浅井先生